MIeCO2と目指す鉄鋼業界全体の価値向上


MIeCO2を知ったきっかけは?
伊藤忠丸紅鉄鋼様とは鉄を通した商売上のお付き合いある中、脱炭素に関する新サービスをリリースしたとのことで話を伺うことになりました。また、偶然にもMIeCO2を既に導入している企業様とお話する機会がありまして、おすすめされたのも同時期でした。
なぜMIeCO2を導入しようと思った?
脱炭素の潮流が日本でも広がっていることは明白であり、国内鉄鋼流通業の競争力に影響を及ぼすのではないかという危機感がありました。ただ、当社としてはこの状況をチャンスと捉えています。従前より、製品の長寿命化に貢献する日本製鉄の高耐食めっき鋼板【ZEXEED®】(*1)を取り扱うなど、脱炭素を意識した取り組みを進めてきました。今後はより一層、鉄鋼流通業界での脱炭素に取り組むことで、業界全体の価値向上につながると考えており、この先陣を切る役割を当社が担いたいと思っています。ただ、なかなか自分たちだけで今以上の施策を実行していくことは難しく、戦略的パートナーが必要だと考えていました。
そのような中、前述の経緯でMIeCO2に出会いました。MIeCO2はCO2算定サービスに加えて、企業価値を高めることを一緒になって考えてくれる点が非常に魅力的でした。また、業界を巻き込んで脱炭素に取り組みたいと考えていた為、鉄鋼業界のネットワークを広く持たれている伊藤忠丸紅鉄鋼様はこれ以上ない戦略的パートナーでした。サービスの紹介を受けてからは比較的早く導入を決めました。
実際導入してみてどう?
色々良い点はあるのですが、まずはMIeCO2チームのメンバーが素晴らしいです。鉄の営業出身者が中心となっているので、共通言語で話せることはとても頼もしいですし、良い意味でSaaS業態のイメージに反した泥臭さ(笑)も兼ね備えています。自社だけでは気付けないような、脱炭素視点での企業価値向上のアドバイスを頂けるのは非常に助かっています。
また、導入前はCO2算定を難しいものだと考えていましたが、MIeCO2のカスタマーサクセスチームのサポートのもと、非常に簡単に自社のScope 1と2は算定出来ました。ツールの使い勝手は勿論、ツールを導入した後のフォロー体制が魅力的なサービスだと思います。今後も継続的に算定は続けていくつもりですし、分からないことがあればすぐに鉄鋼業界にも精通している脱炭素の専門チームに相談できる安心感は大きいです。
周りの反応は?
想像以上です。当社の取り組みについて、浦安鉄鋼団地内の企業様やお客様から話しかけて頂く機会が増えました。グリーンスチールや低CO2鋼材についても商談や打ち合わせで話題になることも多く、当社は「MIeCO2を通して脱炭素に取り組んでいる企業」というイメージを持ってもらえている感じがします。今後はお客様と一緒になって、エンドユーザーのScope 3やScope 4(*2)の削減に貢献出来る様な提案を考えていきたいと思っており、関根から仕掛けていきたいとも考えています。
また、人材採用に関しても変化は感じています。昨今はSDGsに興味のある学生が明らかに増えており、当社の脱炭素への取り組みに関する記事を読んで応募してくれる学生もいます。当社としては脱炭素への貢献はまだまだこれからだと考えておりますが、これに共感して当社に興味を持ってくれる学生がいることは有難く思っていますし、同時にワクワクもしております。
脱炭素セミナーにも登壇したと聞いたが?
はい、24年7月に開催された浦安商工会議所の脱炭素セミナーに登壇させて頂きました。浦安鉄鋼団地の企業様も多く参加されていました。脱炭素に関しては、法律や規制で誰かに指示されてから動くよりも、自発的に動くことで高い価値が生まれることを皆さまと共有したかったことが背景です。鉄鋼団地全体で脱炭素の機運を高めていくため、たくさん仲間を募りたいと思っています。MIeCO2チームはこの扉を開いてくれました。
最後にメッセージをお願いします
関根は脱炭素のリーディングカンパニーになりたいと考えています。ただ、当社のみが取り組んでいては意味がなく、浦安鉄鋼団地や業界全体と一緒になって取り組むことで初めてインパクトを及ぼせると思っています。人材不足等で厳しい状況に置かれることも少なくない鉄鋼流通業界ですが、MIeCO2と共に、脱炭素を通して価値を高めることにチャレンジしていきたいと思います。
※1:日本製鉄が世界に先駆けて商品化に成功した究極の耐食性能を誇るプレめっき鋼板。亜鉛を主成分に、19%のアルミニウム、6%のマグネシウム、微量のシリコンからなる合金めっきを施し、溶融亜鉛めっき鋼板GIの約10倍、従来の高耐食めっき鋼板の約2倍の平面部耐食性を実現。(参考:https://www.nipponsteel.com/product/zexeed/about/)
※2:企業がビジネスを通じてGHG排出削減に貢献した量(削減貢献量:Avoided emissions)を示すもの。鉄鋼流通業界においては、在庫機能による効率的なロジスティックス、流通する鋼材量の最適化などが想定される。